前原・枝野に、アメリカ隷属関係からの脱出の意志はありや?鳩山由起夫を超えられるか?/新井信介 「京の風」

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前原・枝野に、アメリカ隷属関係からの脱出の意志はありや?鳩山由起夫を超えられるか?

以下のブログは、「京の風」、2010年5月6日のものです。ここには、当時の総理、鳩山由紀夫氏についての雁屋哲氏が意見がありました。 ご覧下さい。

 http://www.k2o.co.jp/blog2/2010/05/post-244.php

鳩山氏は就任すると、東シナ海を「平和の海にする」と言い、沖縄基地問題に乗り出しました。しかし、外務省の人間は総理の意向を無視しつづけ、鳩山氏は、6月2日に辞任。菅直人が総理になりますが、3ヶ月後の9月7日に尖閣諸島での中国漁船の衝突事件が起きます。これは東日本大震災が起きる半年前のことでした。このあと、2011年3月8日に石原慎太郎が英字紙のインタビューで「日本の核保有」について言及すると、翌日、カート・キャンベルが急遽来日。「311」が起こり、3月12日にフクシマの1号機、14日にはフクシマの3号機が爆発した。米軍が参加した「トモダチ作戦」が始まり、日本国民の自衛隊と米軍に対するアレルギーは急速に消えていった。

翌2012年7月初め、小沢一郎氏は52人を引き連れて民主党を離脱。この離脱の動きが出る前、4月に訪米した石原慎太郎は、尖閣を東京都が地権者から買い取る方針を出し、そのための募金を募りだすと、それは大事になるから国が買った方がいいと、当時の総理である野田佳彦をそそのかしたのが長島昭久だった。野田佳彦は、ウラジオストックAPECで、当時の中国国家主席と胡錦濤に会うと、直接、国有化を止めるように指摘されたが、帰国後すぐの9月11日に実行し、胡錦濤のメンツを完全につぶし、日中関係は戦後、最悪の事態になった。その野田が安倍との党首会談で、突然、解散総選挙すると言いだし、民主党はまるで用意は無く選挙に突入。また、小沢一郎は反原発で、「未来の党」を作っていたが自民が圧勝し、12月安倍政権が誕生した。

安倍は、2013年からはNHKの経営委員を完全に入れ替えた上で、内閣人事局設置の法案提出。異次元の金融緩和「黒田バズーカ」で株価を引き上げ。2014年4月にオバマが来日し安倍と非公式に銀座で寿司を食べ、24日には明治神宮を一人で参拝し、その夜は、天皇主宰の晩餐会となった。このあとの5月30日、内閣人事局が発足し、安倍と原子力マフィアは官僚の完全掌握に入り、「安倍一強」になった。これで、国家戦略特区がさらに暴走。

2015年は、中国がキッシンジャーのアドバイスでAIIB創設をいい出す。国会では集団的自衛権での自衛隊の海外派遣が大もめ。この年9月、NYでは、プーチンが、ISISを荷担するアメリカ(CIA)を非難し、さらに、フランシスコが「十字架に神はいない」と演説。2016年、アメリカの大統領選挙では、民主党ヒラリーの絶対優位が伝えられる中、共和党候補にトランプが指名された。この中、南シナ海での緊張をアメリカが言い出し、7月、日本の外務省が仕掛けた仲裁裁定で、中国の南シナ海領有が否定され、中国と日米の緊張が高まるが、この中で小池都知事が誕生。8月8日に、今上陛下の「退位発言」が発表された。

 ここで、大きく流れが変わる。

ヒラリー(ホンモノ)が「911」式典の直後に亡くなって、11月にトランプが当選。12月にプーチン来日し、北方領土「問題」自体が消える。2017年に入ってトランプが就任し、安倍と面会するタイミングで「森友」が発覚すると、以後、北朝鮮がミサイルを連発。さらに「加計」も国会マターに。5月に、前川喜平隊が「行政がゆがめられた」。都議会選挙の最終日7月1日に秋葉原で安倍は「こんな人」発言。自民ボロ負けで、「安倍一強」の崩壊。小池都知事による「・・・ファースト」が政界の目になる。一方、小沢氏の元には山本太郎を含め、国会議員は6名のみ。鳩山氏は、AIIBの顧問という立場だ。田中真紀子がメディアに出て、「森友」「加計」の主犯は安倍、と。米軍基地のあるグァムにミサイルと飛ばすと言っていた北が、日本海に飛ばすのも失敗したのが、昨日。

・・・この鳩山失脚~安倍内閣の成立・「安倍一強」とその弱体化の流れ を改めて振り返ると、

 「東アジアを平和の海には、絶対にさせない」

これがアメリカ戦争屋、そして、それに絶対追従が日本の官僚(特に外務・防衛・財務)の意志だったと見えてきます。

 雁屋氏は、その鳩山時代の終わり、「311」の一年前に、こう指摘していました。 

鳩山由紀夫氏が、今回、公約を全て守ることが出来なくても、これは、アメリカに対する隷属関係 から自由になる第一歩を日本国民に示した重要な意義があると、私は考えたい。
 無闇に、鳩山由紀夫氏を批判する勢力の正体を、国民は知るべきだ

(その正体は凄いよ。どろどろしているよ。目をふさぎたくなるよ。そう言う人間が、大手を振って跋扈 しているのが今の日本なんだよ。)

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 今、民進党の党首選挙の最中です。党首を辞任した蓮舫は、尖閣に領土問題あり、という立場でした。日本がポツダム宣言を受け入れてからあとの国際政治では、国際法的には、日本は尖閣諸島に対し領有権はなく、施政権があるだけです。現在は実効支配している状態ですが、これを、「固有の領土だ」と大声で言い立ててきたのが、自民党、そして日本会議でした。その姿勢は常に中国を刺激し、彼らは漁船の衝突事件を起こすだけでなく、さらに南シナ海の島嶼を強引な埋め立てで基地化を推進してしまったが、それを、あえて、アメリカの戦争屋(ヒラリー)は、この間、ずっと見逃してきた。紛争を起こすためでした。

そのヒラリー(本物)は、もういない。そして、今上陛下の来年年末の退位は、決定した。

雁屋氏によって、7年前に指摘されていた「どろどろしている、目をふさぎたくなるような人間の正体」が、安倍晋三の「森友」と「加計」で、日本国民がようやくはっきりと知りました。

今の民進党の政治家は、この次元での戦いを完全に放棄しているのではないか?

北朝鮮のミサイル騒ぎは、安倍政権の存続と一体のもの。

今こそ、未来の青少年のために、係争地域の中立・非武装化 を、日本から全国民の意志として提唱する。これこそが、隷属関係の脱却、そして、アジアの真の平和の入り口ではないか。これを、米中ロなど、すべての国に向けて主張し、賛同者の輪を広げる。これこそが、日本がやるべき外交のはずだ。

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