【Crossroad誌:掲載記事】 『TAMATE-BOX』(美島菊名)(2011年12月号)/日々雑感:よくわからないこと?!

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【Crossroad誌:掲載記事】 『TAMATE-BOX』(美島菊名)(2011年12月号)

Crossroad誌:掲載記事】 『TAMATE-BOX』(美島菊名)(201112月号)

日本語と中国語のバイリンガル・マガジン『Crossroad誌』12月号に以下の記事が巻頭エッセーとして掲載されましたのでご紹介させていただきます。

毎月このような形で同誌の『巻頭エッセー』として、日本の若手アーティストを紹介する記事を書かせていただいております。同誌は、中国の華南地方(主として 広東省と香港)を中心に、ビジネス情報を主体としてはいますが、文化や芸術等様々な情報を発信している雑誌です。編集部は、現在夏季ユニバーシアードが開 催されている広東省・深圳市にあります。

今回は「美島菊名」さんの「TAMATE-BOX」という作品です。

作品タイトル  

TAMATE-BOX

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コメント

TAMATE-BOX

私は海の見える工場で造られた。それから、知らない人に私は買われた。

初めて蓋が開いた時、心の底からほっとした。(美島菊名)

玉手箱:TAMATE-BOXは、軽々しく開いてはいけない大切な箱のことのことだ。浦島太郎の話では、浦島が、龍宮城からの帰りに乙姫から「何があっても絶対に開けてはいけない」と言われて受けとったのだが、禁を破って箱をあけてしまい、浦島は箱から出てきた煙を浴びて年寄りになってしまった。

このTAMATE-BOXという作品では、もうすでに箱の蓋が開けられている。「海の見える」工場で造られたという人形やクマのぬいぐるみや学校の持ち物などが入っている。蓋を開けた時に、この箱を買った人には浦島太郎のように何かあったのだろうか?蓋が開いた時、この人形は何で心の底からほっとしたのだろうか? 蓋を開ける前には、何か大切なものが収められていたのだろうか?あったとすればそれは何だったのだろうか?

浦島太郎の話では、玉手箱の中に自分の年が封じ込められていたのだが、このTAMATE-BOXには何が封じ込められていたのだろうか?

収められている人形の少女が、もし、蓋が開けられたことによって、大切なものが失われた後の姿だとしたら、本来の少女とは、どのような少女なのだろうか?

多分、それは「制服」「クマのぬいぐるみ」といったこのTAMATE-BOXに押し込まれたお仕着せの世間一般の少女のイメージとは異なるものに違いない。

今回の個展では「“FREEDOM” 少女よ、自由を恐れるな」というタイトルが付けられている。この次の展開として、「玉手箱」ではなく、せっかく、「TAMATE-BOX」という作品タイトルにしたのであるから、浦島太郎とは違う展開として、箱の中に封じ込められていた本当に大切なものがなくなった後の姿ではなく、それを新たにTAMATE-BOXの少女につぎ込み、封じ込め、買った人ではなく、少女本来の意思に従って、動きだし、行動する少女の姿を、見てみたいものだ。多分、それが、作者自身の姿でもあるかもしれない。

略歴

1982年 神奈川県生まれ

2005年 明治学院大学文学部卒業

個展:

2008年 「BLUE FILM」 新宿眼科画廊

2009年 「ANA MEETS ARTS」 全日本空輸羽田空港ラウンジ

2009年 アート★アイガ “TOP OF THE WORLD"

2010年 アート★アイガ “THE BEAUTIFUL WORLD

2011年 アート★アイガ “FREEDOM

グループ展:

2007年 「NEXT DOOR vol. 1 TG ARTS

2010年 アート★アイガ アイガ★ショー2010

2011年 アート★アイガ アイガ★ショー2011

2011年 女子脳コミュニケーション(ROPPONGI HILLS A/D GALLERY

受賞:

2006年 GEISAI#10 BUILDINGスカウト賞受賞

2007年 spiral SICF8th 準グランプリ受賞

2009年 GEISAI#12 銀賞受賞

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