【Crossroad:掲載記事】『灰原愛』(2010年5月号掲載)/日々雑感:よくわからないこと?!

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【Crossroad:掲載記事】『灰原愛』(2010年5月号掲載)

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コメント:

作者である灰原の作品は、今までは、「永遠の無垢」をテーマに、少女・少年期のある瞬間々々、それは楽しかったり、驚いたり、恥ずかしかったり、あるいは物思いにふける、そのような瞬間を切り取ったような作品が多かった。そこにはそれら瞬間々々の動きが削りだされており、それらの瞬間に触れると、見る者がふっと微笑んでしまうような気持ちにさせられ、それらを見つけた作者の優しさの様なものが伝わってきた。

今年は、「はじまりの世界」と題して、「錬金術」を下敷きにした作品が発表された。ここで作者が言う錬金術というのは、私たちが一般的にイメージする様々な金属から貴金属(特に金)を精錬するというものではなく、もっと広い意味での、私たちの精神や肉体をより純化していくような試みのことを言うもののようだ。上記の3枚の写真は、左から、錬金術で言うところの「水銀」「硫黄」「塩」を表すもので、それぞれ「女性性」「男性性」「肉体」を象徴するものだそうだ。

このところ少女や少年ではなく、若い女性を扱う作品が見られるようになっていました。それらは、感情や動きを中に閉じ込めたような作品でしたが、今回も同様に、表面的には感情や動きを意図的に削り取ることで、内面的なものを表現しようとするような作品となっている。これは単に作品だけの変化ではなく、おそらく作者自身の内面的な変化によるものなのだろう。

作家経歴:

1981年 岡山県生まれ
2004
年 東京藝術大学美術学部彫刻科卒業
2006
年 東京藝術大学大学院美術研究科彫刻専攻修了

個展:
2006
年 「記憶の旅」 三丁目劇場2階展示室 (岡山)
2007
年 「胸のざわめき」 フタバ画廊  (東京)
2008
年 「秘密の花園」 unseal contemporary (東京)                              2003月 「はじまりの世界」 unseal contemporary (東京)

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